吉野山ロープウェイ その2

 今度は2号車の「さくら」で山麓の千本口駅へ向かいます。  この門のような支柱が連なる光景は他のロープウェイでは見られません。

 3〜4月頃だと桜のトンネル状態になるのでしょうか?木立に囲まれた中を通り抜けていくようでとても魅力的なルートだと思います。3番目の支柱を通過すると山を抜け出します。

 吉野山はあまり標高が高くないのでさほどスリルは感じませんが、まだロープウェイが珍しかった昭和初期の人たちにとっては迫力があったのかもしれませんね。中間で1号車の「かえで」と交差します。

 よく見ると駅の真下を小川が流れていました。自分は山麓駅舎の下の窓がある部屋が何だったのかすごく気になります。現在は物置にでもなっていそうですが。山麓駅は年輩のお母さんたちが3人でまかなっていました。ホームの端に植木とかがあるところが庶民的です。

 好奇心が旺盛なので、駅舎を横から観察しに行ったらホームの床下に滑車がむき出し状態でした。普通は機械室のようなところあるのに、こんな解放的な作りは初めて見ました。ましてや下に川が流れているので板の橋が架かっていましたが、なんか板が弱っていそうだし、もちろん立ち入り禁止だったので侵入はしませんでしたよ。

(2011年10月3日)

 ロープウェイファンにとってココは文化遺産といっても過言ではないほど貴重な場所だと思いました。戦後のレジャーブームの頃に作られた索道とは技術的にもデザイン的にも異なっていて、どこをとって見ても興味深かったです。現在のこの搬器は3代目で昭和41年製だそうですが(それでも40年以上前)それ以外は昭和4年の開業当時とさほど変わっていないとの事。現代において戦前のテクノロジーを実体験できるわけです。本当に感動しました。今度はいつか桜の季節に訪れてみたいです。

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ちなみに「鉄道データファイル」250号に吉野山ロープウェイの詳しい記事が載っています。
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