雲仙ロープウェイ

 朝6時50分羽田発のANAで長崎へ、そこからバスで諫早→雲仙温泉へ移動。そこからロープウェイの駅がある仁田峠までの乗り合いタクシーが一日3本しかなく時間が合わなかったのでタクシーを利用(片道約2500円ぐらいが相場らしい。)山麓駅にたどり着いたのが昼の12時ちょと前だった。古い絵葉書を見てからずっと訪れてみたかった場所の一つでした。搬器こそ3代目だそうですが、駅舎などに昭和の雰囲気が色濃く残っていて、レトロなロープウェイ好きには嬉しいかぎりでした。

 山麓駅です。ツツジの季節にはこの辺に咲き乱れるようです。古い絵葉書で見た様子とほとんど同じです。開業当時からあまり変わっていないのではないでしょうか?駅に近付くと、2階のシャッターが閉まっていて工事の音がしたので「ゲッ休業中?」と思いましたが、食堂の改築工事をしていただけでロープウェイは動いていました。よって名物のビールカレーは食べれませんでした。1階がチケット売り場と売店で、右の外側の階段をのぼってホームに行きます。

 駅の横には展望テラスがあり、有明海を見下ろすことができます。山麓駅がある仁田峠がすでに高いところにあるので、ここからでも十分景色が楽しめます。

山麓駅の売店です。自分はロープウェイに乗りに行くと、売店でロープウェイグッツがあるかをまずチェックします。唯一あったのが記念メダルでした。金色のメダルにロープウェイの絵が施されています。

1号車の「ぎんが」です。雲仙では3代目の搬器で1993年製造だそうです。色はシルバーで屋根は赤、下の方に水色と緑のラインの模様が入っています。  前日まで大雨だった九州地方でしたが、この日は幸運にも晴れました。しかし山頂の方に雲が流れ込んでまったく見えなくなったり、またすぐ晴れたりのくり返しで、乗るタイミングをはかるのにとても苦労しました。

 スケルトンタイプなので足下にも窓があります。前面中央の窓が開くのでビデオ撮影は窓ガラスの写り込みがなくて楽でした。  2号車の「きんせい」でのぼります。ガイドはテープ録音です。とりあえず今のところは雲がかかっていませんが....。

 支柱を越えると急に谷の深いところになります。また雲がかかってきはじめました。  反対側の「ぎんが」と交差します。

 山頂駅が近付いてきます。昭和30年代に作られてロープウェイらしく、コンクリートのどっしりとしたホームです。搬器が減速してこのホームの溝に入っていく瞬間が大好きです。

 山頂駅に到着です。搬器がホームの底に付きそうです。結構急勾配かもしれません。下に吸いこまれそうな山頂駅からの眺めも大好きです。便利さでいえばフラットなホームのがいいのですが、個人的にはやっぱりこの階段ホームのが魅力的です。

 駅舎の2階は雲仙の植物の写真や島原半島の模型があります。古いパンフレットを見ると昔は食堂があったようですが今は飲食施設、売店はない。  3階は広い展望台です。ここから少し山を登ると、もっと高い展望スポットもあります。ちなみに山頂は簡要トイレのみ。

展望台から見たホームです。こういう風景がたまりません。山麓駅までロープウェイの全貌を見ることができます。

 また「きんせい」号に乗って下っていきます。実際は左側に有明海が見えます。  「ぎんが」号と交差。

支柱を過ぎるとすぐに山麓駅に到着です。

 この日はお天気が不安定で山頂の方にすぐ雲がかかってしまい、ビデオ撮影をしたい自分はタイミングを予測して乗るのが大変でした。いったん搬器に乗り、出発直前に曇ってきて「すみません、降ります!」と飛び出すことも数回。そんな自分に従業員さんが「お客さんの良いと思う時にいつでも乗って下さいね」と親切に声をかけてくださいました。夕方4時ぐらいまでに4往復しました。

 昔のままの雰囲気があちこちに残っており、昭和レトロなロープウェイ好きには最高でしたが、メジャーな観光スポットのロープウェイは搬器をリニューアルしたり全部建て替えたりしている中、ここは昔のまま。従業員の方とお話しをしていたら、普賢岳の噴火以来、観光客が戻ってこないそうだ。もう20年ぐらい前の事なのに。以前はこのロープウェイも修学旅行のコースに入っていたそうだが、一度はずされると戻ってこないらしい。国立公園内に作られた国内最初の雲仙ロープウェイ!いつまでも動いていて欲しいです。

(2009年7月30日)

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