三峰ロープウェイ

 長瀞の宝登山ロープウェイを満喫した僕は、その足で、ふたたび秩父鉄道に乗り三峰口駅まで行き、そこからバスで15分、大輪(おおわ)という駅で下車。三峰ロープウェイの駅へと向った。

 バス亭を降りて、左側におみやげ屋さんが並ぶ細い道を降りてゆく。赤い橋を渡り山の斜面に続く長い坂道を登ると駅があります。ここのロープウェイは子供の頃家族旅行で来たことがあるのでよく覚えている。その頃の記憶のままのたたずまいだった。往復大人1650円とちょっと高い。(宝登山は往復720円だったし)でも全長1898.1メートルとかなり長い。山麓駅から山頂駅は見えない。片道約8分。

 ここの搬器も古くてイイ感じです!三峰ロープウェイは昭和14年5月に開業して、昭和39年4月に現在のロープウェイになったらしい。(僕と同い年です)搬器の名前は「きりも」と「くもとり」。僕を待っていたのは「きりも」君だった。ぱっと見、色と形が宝登山ロープウェイの搬器と似ているが、よく見るとこちらのが大きい最大定員71名。発車時刻になってもなかなかガイドさんがあらわれない。すると男性の従業員が乗り込んできた。男性のガイドさん?と思ったら、車内アナウンスはテープだった。宝登山ロープウェイが720円で女性ガイドさんがいるのに、こっちは1650円で録音ガイド、ちょっとガッカリ。山麓駅の大輪駅を出ると、左側に昔のロープウェイの駅の跡が見える。中心地点で反対側の搬器とすれ違う時はいつもワクワクする。そして三峰山頂駅についた。

 宝登山より人が少なくて閑散としていた。この駅は降りてすぐ横にロープウェイの搬器がとまっているのが見えるから好きです。自分が乗ってきたやつと別の搬器「くもとり」に乗りたいから、また時間をつぶす必要がでてきた。ここのロープウェイは団体客でも来ない限り30分毎の運転なのでしょうがない。まったく興味ないけど三峰神社へ向った。駅から10分ぐらい歩いたところにあった。神社のとなりに興雲閣という大きな宿泊施設かな?があり、そこの温泉浴場が500円で入れるのを発見。タオル付きだし、ロープウェイに乗りに来て温泉まで入れるのは嬉しい。500円払って中へ。誰もいない。貸しきり状態であった。温泉で身体を浄めた僕はロープウェイのりばへ戻る。

 温泉でのんびりしたせいか、けっきょく「くもとり」号には乗れなかった。行きと同じ「きりも」号で山を降りました。搬器が駅から抜け出して、だんだん遠くなっていくところが魅力なんですねえ。三峰ロープウェイは間に支柱が6本もある。僕このロープウェイが階段状の駅に停まっている光景がたまらなく好きです。ロープの見本はかならずどこのロープウェイの駅にもありますよね。太いほうが支索で搬器(ゴンドラ)をささえる方で、細いのがえい索といって搬器を引っ張るほうです。僕もちょっとずつ仕組みがわかってきましたよ。 ということで、山麓駅に着いたら、もうすっかり日も暮れはじめてきた。今日はロープウェイのハシゴをして、一人でのんびりと仕事の事も忘れて、とてもいい休日を過ごせました。

(2005年10月24日)

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廃線が決まった三峰山ロープウェイを訪ねる
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