河口湖/カチカチ山ロープウェイ

 2005年10月31日、曇り時々雨という予報にもかかわらず、僕はニ度目のロープウェイ巡りの旅に出ました。今回は大学生の時(ゲッ20年以上前...)アメリカ人の友だちと富士山登山する前に乗ったことがある河口湖のロープウェイを目指した。朝8時10分新宿発の富士急行高速バス(1700円、安い!)に乗って、9時50分ぐらいに到着。湖に向って歩くこと約10分。ロープウェイのりばの看板が見えてきました!

 以前は「河口湖ロープウェイ」という、ごく普通のロープウェイでしたが、太宰治の小説「カチカチ山」が河口湖に由来することから、いささか無理矢理こじつけて平成13年4月に「カチカチ山ロープウェイ」としてリニューアルされたようです。といっても駅舎は昔のままで、搬器も色を塗り替え、タヌキとウサギの人形を取り付けただけなので、レジャーブーム時代に作られた昭和の雰囲気が漂っていて自分的には超ゴキゲンでした。昔のロープウェイの駅舎はロッジ風なデザインが多かったんですよね。

 まずはうさぎが屋根に乗っている2号車で登りました。チケットを買い改札口を通り抜けて、搬器が停まっている階段ホームが見えてくるとワクワクする。ここは5〜10分間隔で発車してくれるから嬉しい。中に添乗する従業員はおらずガイドは録音であった。3分で山頂の富士見台駅へ到着!やっぱり来てよかった。

 山頂の駅に着くと右側の出口へ向うのだが、そこから見えるロープウェイが最高でした。ふもとの駅から直線で一望できるので、2台が交差するところも見れるし、山頂の駅に入ってくるところも良く見える。静かな山に響くロープと滑車の音!ロープウェイ好きには極上スポットでした。僕はしばらく見晴らし台の方へは行かず、ここでたたずんでロープウェイが何往復かするのを眺めておりました。

 以前山頂には「天上閣」というレストハウスの建物があったはずだが、今では完全に取り壊されて、ウッドデッキ調の見晴らし台だけになっていた。売店もなくジュースとアイスとレトルトスナックの自動販売機だけです。いたるところにカチカチ山の物語を再現したタヌキとウサギの人形がディスプレイされている。

 宝登山ではヤギがなついてくれたが、ここでは野良ネコが僕のそばに甘えながら寄ってきた。  富士山が見える場所でしたが雲で見えなかった。ちゃんと晴れてれば最高の眺めが見れるはずです。  ハイキングコースにでも行かない限り10〜15分でやることがなくなるので、わりとみんなすぐ下りのりばへ足が向く。

 帰りはタヌキが乗っている1号車で下山しました。僕はこの山頂の駅から見る河口湖の風景が、吸い込まれそうな迫力があって、展望台から見る景色よりも好きです。ここのロープウェイは距離は短いけどすごい急勾配なんですね。

 ふもとの駅でロープウェイの絵葉書やらキーホルダーを買って外へ。今日は他所のロープウェイには行かないので、もう一度乗るつもり。でもちょっと休憩して河口湖を散歩してみることにした。みやげ屋をひやかしたりしました。途中で河口湖のシンボル像「源泉」というのを発見。「なんじゃこりゃ?」もう1時過ぎ、さすがに腹が減ってきた。わかさぎのフライは僕にはエグイので河口湖を眺めながら「ほうとう」を食べた。遊覧船にはまったく興味がないし(スワンボートは漕いでみたかったけど野郎一人じゃちょっと空しいし...)ということで、さっさと目的地へ戻る。

 チケット売場のおねえさんが「あらっ!」て表情で僕を見る。「へへっ、ロープウェイが大好きなんですよ。だからもう一度登ります!」て言ったら、今度は2割引きにしてくれました。嬉しい!最初は僕一人だったから搬器の中で写真を撮っちゃいました。今度はさっきとは逆にタヌ吉号で登ってピョン太号で降りてくる予定。(勝手に命名)上の駅のおねえさんも「ま〜た来てるし...」て思ってたかもしれないが、笑顔で「ゆっくりしていってくださいね!」とやさしく声をかけてくれた。最初に登った時よりも曇ってきて寒くなってきた。相変わらず富士山は見えない。ピョン太号が来るのを見計らって改札口へ向った。

 下りは他のお客さんが少なかったので先頭に立って河口湖を見下ろしながらロープウェイの浮遊感を十分に堪能しましたよ。最初に乗った時、元気なおばあちゃん達が「あら〜もう終り?もっと乗っていたかったわ〜」って言うから「同感だよ!」って心の中で返答していました。あ〜ホントに楽しかった。帰りは河口湖駅から富士急行で大月まで行き(1310円)そこからJR「特急かいじ」指定席で新宿まで行きました。(2690円)やっぱり電車は高い。

(2005年10月31日)

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