岩国城ロープウェー

 前日に防府市の大平山ロープウェイを堪能した自分はJR防府駅前のビジネスホテルに泊まり、次の日の早朝にこだまで新岩国へ。そこからバスで錦帯橋で下車。バス亭から対岸にロープウェイの全貌が見えて、早る気持ちを押さえて錦帯橋を渡り岩国城ロープウェーの山麓駅に向かいました。

 見えてきた山麓駅はどことなくお城を意識したデザインでした。窓口もありますがチケットは自動販売機で購入します。往復540円(2011年現在)はリーズナブルで何往復もする自分には助かります。(錦帯橋と岩国城とのセット券もあります。)

 まずは1号車で山頂へ向かいます。2010年12月25日に交換された新しい搬器は3代目。2代目には乗り損ねてしまい残念。昔ながらの階段ホームですが、まん中のフェンスの所にリフトチェアが設置してあるところが観光客が多く訪れる証拠ではないでしょうか。

 ここは支柱のないワンスパンで距離もそれほどないので片道約3分で着いてしまいます。車掌さんはいないのでガイドは録音です。中間地点で2号車とすれ違います。デザインは同じですが2号車は青でした。

 そして山頂駅に到着!ここも昭和38年に開業と古いので、昔ながらのコンクリートの階段ホームがいい感じです。  やっぱり山頂駅からの眺めが好きです。川の右手に錦帯橋が見えます。

 山頂駅もやはりお城をイメージしたようなデザインで素敵です。ここから岩国城まで10分ほど歩きます。駅の脇からの眺めも素晴らしいですが、自分はやはり駅に停まっているロープウェイの様子を眺めているのが好きです。

 山頂駅の改札口です。切符売場と運転室がいっしょになっていました。定時便は20分おきで改札は3分前ぐらいに始まります。下りは2号車に乗って行きましょう!

 錦川が大きく曲がりくねって海に流れている様子がわかります。手前は吉香公園、川の右側に錦帯橋とベストポジションにロープウェイが作られた事がうかがえます。勾配が急なので、すれ違う時はちょっと見下ろす感じでした。

 そしてあっという間に山麓駅に到着します。山麓駅には気さくなおじさんがお二人お仕事をしていて、何度も乗りに戻って来る僕に「さっきから何を撮影してるの?」と聞かれ「いや〜ロープウェイが好きで....」と訳を話したらウケちゃって、その後戻ってくる度に話し掛けてくれました。

 そんなわけでおじさんと親しくなれたので改札前に扉を閉めた状態で搬器を撮影させてもらいました。デザインについても話しを聞かせてくれました。これは御所車をイメージしたそうで、赤いリボンは人々を結び付ける、つまり「ふれあい」を意味していて、画像ではわかりませんが底には魚や水の波紋が描かれていて、それは錦川を表しているそうです。

1号車は赤。

2号車は青。

 人気のある観光スポットなだけに常に整備されているせいか、昭和30年代開業のロープウェイの割には良くも悪くも古さを感じさせません。前日大平山ロープウェイで昭和レトロ感たっぷりの場所を堪能した自分には、いささか物足りなさを感じたのが正直な感想です。ロープウェイ事体を観光の目玉としているというよりは、あくまでも岩国城へのアクセス用的な意味にとどまっている感じもしました。それでも観光客が多い場所は活気があり、お客さんの楽しい雰囲気に包まれて乗っているのは楽しかったです。この日は7往復してから東京に戻ってきました。

(2011年7月30日)

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ちなみに「鉄道データファイル」No.227号に岩国城ロープウェーの詳しいデータが載っています。
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