善光寺ロープウェイの搬器を訪ねて

 善光寺ロープウェイは昭和36年(1961年)から昭和49年(1974年)頃まで動いていたようですが、昭和50年には廃止扱いになったようです。(サイト「失われたロープウェイ」参考)山頂の廃線跡にはコンクリートのホームなどがまだ残っているみたいですね。色々とネットで検索している時、ある方のブログに、どこかに放置されている善光寺ロープウェイの搬器の画像が載っていて大興奮!コメント欄で場所をお伺いしたら丁寧に教えてくださいました。それは長野県須坂市にある日帰り温泉施設から街道沿いにちょっと進んだところ、工事用のシャベルカーなどが置かれている場所にポツンと佇んでおりました。私有地だと思うので誰かに許可をもらわないと入れないのですが、そこには事務所みたいな建物はなく誰もいなかったので、最初は遠慮ぎみに写真撮影をさせてもらいました。しばらくするとここの関係者と思われる方がトラックで来たので「スミマセン、ロープウェイの写真を撮りたくて東京から来たんです!」と言うと「どうぞどうぞ!もうボロボロですけど...」と了承してくださいました。それからはもう遠慮なく写真を撮りまくり、搬器に触りまくり、ビデオも撮りまくりと一時間ぐらいそこで過ごしました。自分の幼少の頃に廃線になっている為、古い写真でしか見る事ができなかった「幻のロープウェイ」なので、こんな状態でも立体的に現役当時の面影を忍ぶことが出来て感激でした。

 道路から見えるところにありますが、うっかりすると見過ごしそうです。日帰り温泉施設はこの画像の奧の方へ5分ぐらい歩いたところです。  古い絵葉書で見た善光寺ロープウェイの搬器に間違いないです。扉は反対側にあります。1975年以来ずっとここにいるのでしょう。

 これは1号車「とがくし」なので、こちら側の正面が山頂へ向かって吊られていたことになります。  こちらが山麓駅へ向かっていた正面側。全体的に腐食が進んでいますが、まん中のロゴマークはわりとキレイに残っています。

 窓ガラス(アクリル板)も割れていて、すでに倉庫としての役割も終えているようでした。中に入るとまず感じたのは天井が低いということでした。自分の身長は165cmですが、それでも圧迫感がありました。目線が窓の上の縁あたりにくるので、ちょっとしゃがまないと景色が見えにくかったかもしれません。2号車の「いいづな」はここにはありませんでした。マークのロゴはたぶん「nkk」(長野国際観光)なのだと思います。

絵葉書に残る現役時代の様子

(2011年12月15日撮影)

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